病院へ着くとすでに19時近くなっていて、病院内は薄暗くなっていた。
荷物を持ってエレベーターで産婦人科がある病棟まで上がり、ナースステーションに向かった。
病棟はナースステーションの手前に自動ドアがあり、普段はそこにあるインターフォンでナースを呼んでから病棟に入るのだが、コロナのせいで呼んだナースに荷物を渡すだけで面会すらできない状況だった。
ただ当日は緊急入院で詳しい状況も把握出来ていなかったため、担当医からの説明があるということで病棟内の診察室に行った。
そこには病室から車いすで移動していた嫁がすでにいて、その時点でボクは少し目が潤んだ。
あまり嫁の方を見ずに先生の話を聞いて気を紛らわしていたから、先生の話はほぼ頭に残っていなかったが、聞いていた通り出産までは退院はできないといわれた。。。
またこれから2週おきに28週、30週、32週、34週の壁があり、当面の目標は32週だけど、何かがあればすぐに緊急手術をすると伝えられた。
26週から考えると32週でも6週間程度、娘と2人生活することを考えるとゾッとしたけど、やるしかないとすぐに切り替えた。
先生の話はおそらく10分くらい聞いてそのあと退出し、嫁とじっくり話したいとは思ったけど看護師もいたし、普通に話そうとしてもお互い号泣すると思うからそれはそれでよかったのかもしれない。
嫁の病室とは逆方面に向かったため、お互いすぐに目を逸らしたのはあとから聞くと泣きそうだったと言われ、ボクも同じ状況だった。
それから同じ道で帰宅し、ママ友の家に直行した。
ママ友の家に着くと娘はキャッキャして楽しんでいた。
それはそれで安心したけど、内心さみしさを紛らわしているのかなと勝手に解釈して泣きそうになる。
ママ友の旦那もいて2人に現状を伝えると、『大変だと思うからいつでも頼って』、『頑張って』の励ましの一つ一つの言葉で泣きそうになるが必死にこらえる。
30分くらいたち、帰ろうとしてママ友家にバイバイし、娘と2人で外に出た瞬間にまず娘がシクシクと泣き始める。
そして間髪入れずボクも泣き始める。笑
やっぱりママ友の家にいるときは我慢していたのだなと思い、それを思うとさらに泣けてくる。
娘から泣きながら出る言葉は『ママに会いたい』。
6歳の娘にはさすがに酷な状況。
これからある卒園式、入学式にママがいないというのは今思うだけでも泣ける。
さんざん遊んで、さんざん泣いたため、帰りの車で寝始め、それから次の日の朝まで起きることはなかった。
翌日入院手続きをするために再度病院に行く必要があったため、そのときにもっていく荷物を整理し、布団に入る。
ボクも疲れすぎていたのか、その日はスッと眠りに入った。
これにて入院当日のエピソードは終了となります。
駄文でしたが、ここまでご拝読いただきありがとうございました。
引き続き嫁の入院時の娘との2人生活のエピソードが書けたらまたアップデートします
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